滝井通信

SNSの評価から離れよう

2022.10.19

 みなさん、おはようございます。校長の松下です。
 さて、昨日で中間考査が終わりましたが、みなさん、出来はどうでしたか?
 しっかりとした手応えを感じている人もいれば、もう一つだったという人もいるかもしれません。勉強は一気にダーンと出来るようになるなんてことはありませんから、日々少しずつ努力していくしかありません。
 学力を上げていくコツは、コツコツと努力すること。つまり、「コツコツが勝つコツ!」です。
 みなさん、また今日から頑張っていきましょう。
 

 さて、突然ですが、みなさんに質問です。
 「実は自分は誰よりも頭がいいのに、人からは誰よりも頭が悪いと思われる」のと、「実は誰よりも頭が悪いのに、人からは誰よりも頭がいいと思われる」のとでは、どちらがいいですか?
 もう一つ、こんな質問はどうでしょう。あなたには恋人がいます。
 「この恋人は世界一すばらしい恋人なのに、他人からはひどい恋人と思われる」方がいいか、それとも、「実はひどい恋人なのに、他人からは世界一の恋人だと思われる」のとでは、どちらがいいですか?
 どうですか?

 もちろん、みなさんは、「人からどう思われようが、実は誰よりも頭がいい」方がいいでしょうし、「人がどう言おうとも、自分にとって世界一素晴らしい恋人」の方がいいですよね。
 みなさんにしたこの二つの質問、実は、「自分自身の基準が大事か、それとも周りの人(=他人)の基準が大事か、という問題です。

 みなさんは、他人の見る目って気になりますか?やはり気にはなりますよね。
 しかし、「周りがあなたをどう思うか」というのは、あなたが思っているよりもずっと、どうでもいいことです。
 周りがあなたを褒めちぎろうが、反対に中傷しようが、そのことがあなたの人生に与える影響は、あなたが思うよりはずっと小さいと思います。あなたのプライドや羞恥心が大げさに反応しすぎているだけです。
 ですから、他人の評価からは自由になったほうがいいです。理由はいくつかあります。
 一つ目は、どんなに頑張っても、他人からの評価は操作できるものではないからです。
 そして、二つ目は、対面や評判を気にしすぎると、自分が本当に何に幸せを感じるのかがわからなくなってしまうからです。
 最後に三つ目ですが、それは、ストレスを感じていてはよい人生にならないからです。

 人はそれぞれ自分の価値で生きています。人は人、自分は自分です。
 今のような時代には特に、「自分の中の基準」をしっかりと持っておかないととても危険です。特にその危険性を大きくはらむのはSNSです。

 みなさん、SNSやっていますよね。
 SNSを使うと、みんな自分のイメージを演出するちょっとしたブランドマネージャーのようになってしまいます。誰もがインスタグラムやTik Tokを使って、元気で楽しげな自分をつくりあげています。
 しかし、気をつけないと、私たちはいずれ他者からの承認を求め続ける承認欲求の塊、「承認欲求マシーン」になってしまいます。
 「いいね!」の数や、♡の数、フォロワーの数など、SNSの世界には、自分のランクを即座に数値化できるシステムが網の目のように張りめぐらされています。もちろん、どれも実体のない名ばかりのランクですけどもね。
 いったんこの網に捕らえられてしまうと、自分の意思で自由に動いて良い人生を送るのは難しくなってしまいます。

 結論。世間の人々は、あなたについて好き勝手なことを書き、投稿します。あなたに隠れてひそひそ話をしたり、うわさ話をしたりもします。あなたを極端に褒めあげたり、ひどい厄介ごとに巻きこんだりもします。どれも、あなたにはまったくコントロールできないことばかりです。
 ですが、幸いなことに、それはコントロールする必要もないのです。みなさんが政治家や有名人であったり、自分のイメージを使って仕事をしていたりするのでもなければ、自分の評判なんてそれほど気にすることはありません。

 「いいね!」を押したり押されたり合戦はやめましょう。誰かの承認を求めたりするのもやめましょう。
 ある人がこう言ったそうです。「愚痴を言う」「他人を妬む」「誰かに評価してほしいと願う」、人生を無駄にしたければこの3つをどうぞ、と。
 それよりも、自分で何かを成し遂げたり、胸を張れるような生き方をしたりすることに、注力したほうがいいに決まっています。一番大事なのは、みなさん自身がどう判断するかなのですから。


 今日は、「SNSの評価から離れよう」という話をしました。
 SNSは、今やみなさんの生活に切っても切れないものです。しかし、必要不可欠なものだからこそ、それに振り回されずに付き合っていく方法や考え方を知ってほしいと思い、今日の話しをしました。みなさんもよく考えてみてください。

 それでは、今日の私の話は以上です。どうもありがとうございました。