滝井通信

今年の「流行語大賞」から思うこと

2021.12.24

 みなさん、おはようございます。校長の松下です。
 いよいよ年の瀬も迫り、今年もあとわずかとなってきました。例年この時期になると、今年の漢字や流行語大賞などが発表されますが、みなさん、今年の流行語大賞は何だったか知っていますか?

 今年の流行語大賞は、、、「リアル二刀流/ショータイム」でした。そう、アメリカ大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手の投打ともの活躍ぶりを象徴する言葉ですね。
 今日は、その大谷翔平選手について話をしてみたいと思います。
 

 みなさんは野球はあまり見ないかもしれませんが、大谷選手のことは大体の人が知っていますよね。どうですか、かっこいい?それともあまりタイプじゃない?そこは人それぞれでしょうが、どちらにしても、彼に嫌な印象を持つ人はあまりいないんじゃないかと思います。では、それはどうしてなのでしょう?

 それはまず、大谷選手はいつもニコニコ、笑顔でいるということがあると思います。
 しかしみなさん、みなさんはそもそもいつも笑顔でいることができますか?どうして彼はいつも笑顔でいられるのか、それは、自分の考えややっていることに自信を持ち、人と自分を比べたり、人をねたんだりしない。そして何があっても人に文句を言ったり、人に責任を寄せたりしない。常にそうした行動原理でいるため、いつも笑顔でいられるんだと思います。

 また、我々が彼にいい印象を抱く本当の理由は、彼の表情や振る舞いに、彼の持つ人間性の素晴らしさが表れているからだと思います。大谷選手はあんなにすごい成績を残しているのに、今でも非常に謙虚な若者です。その成績を誇るでもなく、また偉ぶるわけでもなく、次の目標に向かって常に謙虚な姿勢で努力しています。
 そして、彼のインタビューなどを聞いていても、その性格がとても素直で誠実なことがよく分かります。また態度はいつも礼儀正しいですね。素直で誠実、そして謙虚で礼儀正しい、まさにこの日本社会で昔から “かくありたい” と言われてきたことです。
 やもすると、そんなの古くさい、今の時代に合わないなどと思われがちですが、大谷選手の人間性の素晴らしさは世界中から愛され、賞賛されています。彼を見ていると、誠実で謙虚で礼儀正しく生きることは、人間性を育む上で、いつの時代も変わらず大事なことであり、そして世界共通のものであることがよく分かります。野球での彼の輝かしい成績は、彼の才能と努力の賜物でもありますが、彼のような生き方をしていると、きっとチャンスや幸運も自分で引き寄せてこれるのだと思います。

 私は彼の歳のおおよそ倍の年数を生きていますが、彼に学ぶことはたくさんあります。みなさんも、野球での彼の成績を真似することは出来ませんが、彼の生き方や人間性を真似することは出来ます。来年に向けての目標や抱負を考える上で、参考にしてみてはいかがでしょうか。
 「It’s “SHO” time!」「オータニサン!」今年何度も聞いたこのフレーズは2021年を象徴するものの一つですが、今年の年の瀬に、大谷選手の活躍から私が感じたことをお話ししました。

 さて、今日は2学期の終業式です。みなさんにとって、2学期はどんな学期となったでしょうか?
 少し振り返ってみますと、2学期もしばらくは緊急事態宣言のさ中でした。文化祭や体育大会など、みなさんが楽しみにしていた行事や実習なども中止にせざるを得ない状況でした。
 しかしながら、緊急事態宣言が10月1日に解除されて以降は、遠足に修学旅行、芸術鑑賞にヒロインセミナー、そして滝井フェスタと様々な行事を開催することが出来ましたし、各コースや学年の行事なども実施することが出来ました。
 私もみなさんの笑顔をたくさん見れたことがとても嬉しかったですし、みなさんも、学校がいつも10月以降のようであれば楽しいのにと、あらためて強く実感したことと思います。今のような状況が作れているのも、みなさんが感染防止対策に努めてきた賜物です。世の中は、オミクロン株の発生等、また少し不穏な雰囲気も漂っていますが、新年3学期になっても、学校活動が平穏に行っていけるよう、引き続きみんなで最大限努力していきましょう。

 それでは、来年1月11日の始業式で、またみなさんの元気な姿を見られることを楽しみにしています。みなさん、良いお年をお迎えください。私の話は以上です。どうもありがとうございました。