滝井通信

意外な同い年 !?

2021.07.01

 みなさん、おはようございます。校長の松下です。
 さて突然ですが、みなさん、「サザエさん」というアニメは知っていますか?観たことはありますか?
 みなさん、一度は観たことがありますよね。アニメのサザエさんは、今から実に52年前の昭和44年からずっとテレビで放送されています。すごいですね。

 「サザエさん」は元々、戦後まもなくの昭和22年に、福岡の新聞で連載が開始されたマンガでした。それが人気になり、その後全国紙の朝日新聞で連載されることになりました。「サザエさん」の舞台は東京の世田谷区桜新町という町ですが、マンガの中でもその時にサザエさん一家は福岡から東京の桜新町に引っ越しています。
 サザエさん一家はこの時代の日本の典型的な家族として描かれています。都会では今ではほとんど見なくなった三世代同居の大家族ですよね。

 ところでみなさん、このサザエさん一家の大黒柱である波平さんは一体何歳だと思いますか?70歳くらい?もうちょっと若くて65歳くらい?いやいやそんなに若くない、75歳くらい?
 実は波平さん、54歳なのです。とても若いですね!実は私も今年54歳です。何と波平さんと同い年です。私も、今年中に頭の毛が一本になってしまうかもしれません。

 ちなみに、サザエさん一家の大人たちの年齢と出身大学を紹介しておきしょう。
 まず波平さんですが、歳は54歳ですね。出身大学は何と京都大学。頭いいですね。
 続いて奥さんの舟さん、年齢は52歳、私より年下です。…複雑です。出身大学は日本女子大学です。
 次はマス夫さんです。さあみなさん、何歳だと思いますか?マス夫さんは28歳、早稲田大学の卒業です。
 最後はサザエさんです。サザエさんは24歳、アワビ女子短大卒業です。サザエなのにアワビの卒業です。出身大学がサザエさんだけがバーチャルなのがちょっと面白いですね。
 最初にお話しした通り、昭和22年に始まったマンガの主人公ですので、マス夫さんもサザエさんも大正生まれです。マス夫さんは太平洋戦争に出征していて、インパール作戦にも参加しています。時代を感じさせますね。

 それにしても、波平さんの54歳もそうですが、舟さんやマス夫さん、サザエさんもみなさんの印象よりずいぶん若いと感じませんか?それはこの当時のライフスタイルが今とはまったく違うということと関係があります。
 マンガの連載がスタートした当時の昭和22年と現在の平均寿命を比べると大きな差があります。マンガが始まった昭和22年の平均寿命は何歳だと思いますか?
 男性が50歳、女性は54歳です。それが、今の平均寿命は男性が81歳、女性は87歳です。平均寿命は30年以上も伸びています。昔は50歳過ぎたら、平均的には人生終わり。それが今は人生100年時代が目の前です。とても長生きするようになったため、われわれのライフスタイルはがらりと変わりました。また核家族化が進むなど、家庭のあり方も大きく変化しました。
 サザエさんは50年以上も前のマンガですが、50年前の日本の、そして日本人の姿を垣間見れるものでもあります。あらゆる世代が見てきたアニメですが、今を生きるみなさんも見ているという部分で、大きな時代の変化を感じるとともに、一方で何ら変わらない、普遍的な日本人としての心も感じられるような気がします。

 みなさんが生きていくこれからの時代は、サザエさんの時代より、もっと変化のスピードは早いかもしれません。みなさんが私と波平さんくらいの年になる頃には、世の中は今とは比べようもないくらい変わっているでしょう。きっと、自分たちが高校生の時には、そんな時代もあったなあ、そんなこともあったなあ、と懐かしく思い出すに違いありません。しかし、そうした時代の変化を創り出していくのはみなさん自身です。みなさん一人ひとりの存在と独自の感性がこれからの社会には必要なのです。みなさんが自分の志や夢に向かって進んでいく中で、社会を、そして時代を光り輝かしてくれることを期待しています。

 さて、今日はまた、みなさんに部活動での嬉しいニュースをお知らせします。今般、バレーボール部のみなさんが大阪府予選を勝ち抜き、3大会連続通算25回目のインターハイ出場を決めてくれました。バレーボール部のみなさん、どうもおめでとうございます。みなさん、拍手!
 インターハイは7月27日から石川県金沢市で開催されます。その開催直前のタイミングになります、次回の合同朝礼、7月20日の終業式の際に、バレーボール部のみなさんの壮行式を行いたいと思います。みなさんで精一杯の激励をいたしましょう。
 
 さて、暦は今日から7月です。1学期ももう少しですね。みなさんの努力のおかげで、1学期もここまで学校を休みにすることなく、来られることができました。
 季節は夏本番、とても暑い日が続きますが、みなさん、体調管理には気を付けて、目の前に迫った期末試験も無事突破して、終業式を迎えられるよう頑張っていきましょう。
 それでは、今日の私の話は以上です。どうもありがとうございました。