滝井通信

SNSリテラシー

2021.06.01

 みなさん、おはようございます。校長の松下です。
 先週の土曜日は、今年度のヒロインセミナーの第1回目として、五戸美樹さんをお招きし、「SNSとうまく付き合うためのコミュニケーションスキル」をテーマにお話ししていただきました。みなさん、どうでしたか?
 「日本語の特性」や「受信と発信のポイント」、また「承認欲求と未来思考」などについての話を通じ、SNS上でコミュニケーションをしていく上での注意点や今後に活かせる工夫や考え方を教えていただきました。とても参考になりましたよね。
 五戸さんのお話は、SNSで色々とあるトラブルのうち、人間関係をこじらせない、人間関係をうまく保つための方策でしたが、今日私からは、みなさんの世代がSNSを通じて巻き込まれかねないもう一つの大きなトラブル、「見知らぬ人と安易に接点をもってしまいかねないリスク」についてお話ししたいと思います。

 SNS上で目をつけたターゲットに好人物を装って近づき、じっくり時間をかけて信用ささせる手口を「ソーシャルハッキング」と呼ぶそうです。みなさんが、SNSのダイレクトメッセージ機能や交流アプリなどを通じ、知り合いでもない人と連絡を取り始めたとすると、このリスクに一歩足を踏み入れたことになります。
 SNSには「低コストで無害な好人物を演じられる道具」という一面もあります。リアルな日常の中で、変質者や犯罪者がその本性を隠そうとすれば、服装や身だしなみ、話しぶりを総動員しなければ「無害な好人物」は装えないでしょうし、成功する確率も決して高くはないでしょう。しかし、SNSは違います。それらをデジタルの借り物で補えてしまうのです。男性が女性に、大人が子どもに、悪人が善人に、手間もコストもかけずになりすませます。その認識もなくSNSを利用するのは、犯罪者らの思うつぼです。
 みなさん、街なかで見知らぬ大人に声をかけられたら身構えますよね。「突然、何?」「嫌だ」と警戒するでしょうし、話をするどころか、無視して足早やにその場を立ち去る人も多いと思います。ところが、SNSでのやり取りになると、みなさん、途端に無防備になりがちです。SNSの匿名性を信じ込むのはリスクの元です。よく心に留めておいてください。

 今の時代、SNSはわれわれの生活と切っても切れないものですよね。うまく使いこなせば、より良い人間関係が作れますし、人生も豊かになります。しかし、使い方を誤れば、大きなリスクを伴うことも決して忘れてはなりません。具体的リスクをきちんと理解してSNSを使いこなす能力「SNSリテラシー」を身につけていく必要があります。
 リスクを理解するコツは、「現実に置き換えること」です。『日常生活で面と向かって人に言えないことは、SNSでも発信しない』『SNS上で、見知らぬ人とむやみに接点を持たない』こうしたことを意識しておくことが、「SNSリテラシー」を高めることにつながります。
 みなさんも、SNSに振り回されるのではなく、SNSをスマートに使いこなせるよう「SNSリテラシー」を身につけていきましょう。

 さて、今日はまた、みなさんに部活動での嬉しいニュースをお知らせします。
 今般、軽音楽部のみなさんが、「全国高等学校 軽音フェスティバル2021」の予選を勝ち抜き、4年連続4回目の本選出場、全国大会出場を果たしてくれました。軽音楽部のみなさん、どうもおめでとうございます。みなさん、拍手! 
 軽音楽部のみなさんは、6月20日に大阪城音楽堂で開催される本選の邦楽部門に出場します。残念ながら、無観客開催ということで、実際の会場に駆けつけることはできませんが、演奏の様子はオンラインで配信されるとのことですので、みなさん、画面を通じて精一杯声援を届けましょう。軽音楽部のみなさん、頑張ってください! なお、軽音楽部のみなさんには、同窓会より激励金をいただいておりますので、後ほどお渡ししたいと思います。
 
 さて、今日から暦は6月です。緊急事態宣言も再延長されることになり、これからしばらく続く梅雨空同様、何かとモヤモヤが晴れない状況が続きますが、年度初めからここまで、学校を休業することなくこれています。これも、みなさんの感染防止対策への努力と協力の賜物です。みなさん、本当によく頑張っていると思います。まだまだ制約が多い状況ですが、毎日学校に通ってこられる環境を皆で守っていくことがまずは大事です。決して気をゆるめることなく、感染防止を皆で徹底し、6月もそれぞれの目標に向かって取り組んでいきましょう。
それでは今日の私の話は以上です。どうもありがとうございました。