滝井通信

挨拶の効用

2020.08.07

今日は1学期の終業式でした。以下、終業式での校長先生のお話しです。
 
 
 みなさん、おはようございます。校長の松下です。今日は1学期の終業式です。1学期にみなさんにお話しするのは今日が最後の機会になりますが、今日は、私がみなさんに心掛けてほしいとお話ししている三つの項目のうち、挨拶についての話をしたいと思います。私はみなさんに、挨拶はコミュニケーションの第一歩だとお話ししています。みなさんが今後生きていく上で、そして社会で活躍していくためには、自分の考えや思いを伝え、また相手のことも理解すること、つまりコミュニケーション能力がとても大事になってきます。コミュニケーション能力を身につけようと言われると、とても大げさで、どうしたらいいんだろうと思ってしまう人が多いと思いますが、コミュニケーションで一番難しいのはとっかかりの部分、つまり初めて会う人、あまりよく知らない人に最初に話しかける時です。自分から積極的に挨拶をすれば、その人とは自然に話が出来るようになります。そして挨拶の中でも一番大事なのは、一日のうちで最初にする朝の挨拶、つまり「おはよう」の挨拶です。「おはよう」の挨拶をすれば、そのあとはすっと話が出来るようになります。「おはよう」の挨拶は魔法の言葉です、そんなお話をみなさんにしてきました。

 今日は「おはよう」の挨拶の効用、つまり、“ききめ”とか“使い道”について、もう少しお話してみたいと思います。「おはよう」の挨拶は学校だけでするものではありませんね。ご家庭でも同じです。突然ですが、わたしは奥さんと26年前に結婚しました。みなさんが生まれる10年くらい前からずっと夫婦しています。その奥さんと結婚する時に一つだけ約束したことがあります。何だと思いますか?それは、これからどんな時でも、どんなにケンカしている時でも挨拶だけは絶対しよう、ということです。26年も一緒にいると、それは色々なことがありましたが、今まで約束は破らずにこれています。挨拶をしようとすると、必ず相手の方を見ないといけませんし、自分の気持ちも相手に向けることになります。ですから、挨拶とは単に言葉を投げかけるだけでなく、相手を理解しようとするきっかけになります。「おはよう」「行ってきます」「ただいま」「いただきます」「ごちそうさま」「おやすみ」色々な挨拶がありますが、挨拶を欠かさないように意識するだけでも、家庭内での人間関係は間違いなくよくなります。以上、夫婦円満の秘訣でした、が、みなさんも家であんまり挨拶をきっちりやってないな、という人がいたら、明日の朝の「おはよう」からぜひ初めてみて下さい。

 もう一つ、「おはよう」の効用です。みなさん、毎日生活していると、楽しいことばかりじゃないですよね。失敗してくじけたり、先生や保護者の方に怒られて落ち込んだり。これからみなさんが大人になっても、しょっちゅうそんなことはあります。私だってそうです。でも、そんな時にぜひおすすめな、わたし流の乗りこえ方をみなさんにお教えします。落ち込んだ時、くじけそうになった時、いくら考えても、いくら誰かに励まされても、その日のうちに復活するのなんて無理ですよね。わたしはその日のうちに復活するのはあきらめて、誰かに怒られて落ち込んでいるのなら、言われたその言葉だけを心に留めておこうとします。失敗してくじけているなら、どこでどう失敗したのか、何をどうすればよかったのかという振り返りだけを心に留めておこうとします。そして、その日寝る時には、ひと晩寝たらもうおしまい、明日はまた頑張るぞ、と思って寝ます。そうして、次の日の朝起きたら、そう、魔法の言葉です。いつも以上に元気よく、家族にも「おはよう」、学校に出てきても「おはよう」です。これですっかり気持ちはリセット。いつまでも昨日のことに引きずられず、また新しい一日のスタートが切れます。ぜひみなさんも参考にしてみて下さい。

 さあみなさん、明日からは夏休みです。今年は1学期のスタートが遅れたため、いつもより短い夏休みです。でも、いつもより短い夏休みだからこそ、いつもより充実した、そしていつもより思い出に残る夏休みにして下さいね。みなさん、挨拶はコミュニケーションの第一歩です。なかでも「おはよう」の挨拶は魔法の言葉。新学期からまたみなさんと、毎朝元気良く「おはよう」の挨拶を出来ることを楽しみにしています。私の話は以上です。どうもありがとうございました。

“ド根性ひまわり”も大輪の花を咲かせました!
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