滝井の人

松野尾 恵

2020.06.05


はじめまして!
国語科の松野尾 恵といいます!
滝井高校に来て、今年で4年目になります。
 
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言も解除され、6月から待ちに待った学校生活が再び始まりました。久しぶりの学校生活はいかがですか?
 
自粛期間中は、友達と会ったり、お出かけしたりできず、たくさん我慢もありましたね。実はみなさんと同じように、私もコロナウイルスによってたくさんの影響を受けました。
 
 
1つ目は卒業式。
私は今年の2月、教員生活はじめての教え子である71期のみなさんを卒業生として送り出しました。
 
少し話はズレますが、私は高校3年生の時に高校の先生になろう!と決めてからずっと夢見ていたことがあります。
 
それは「3年間受け持った生徒を担任として送り出す」ことです!
 
それを叶えてくれたのがこの71期生。
夢を叶えてくれた71期生の卒業式、私もすごく楽しみにしていました。
 
しかし、日に日にコロナウイルスによる事態は悪化し、直前になりまさかの規模を縮小しての実施が決定。
当初の予定では各教室で放送による卒業式。生徒のみなさんも、先生たちもたくさん悲しみました。
やむを得ないということは分かっていても、どうしても悔しさが抑えきれない、そんな複雑な気持ちで卒業式を迎えました。
 
 

次に2つ目。
これはとても私事ですが、実は私、最近結婚をしました。
そして今年5月4日に結婚式を挙げることが決まっていました。
 
しかし、実施が危ぶまれる事態が発生しました。コロナウイルスの影響が拡大してきたことです。
 
式場を決め、衣装を選び、ゲストを招待して、前撮りをして、、、数少ない人生での晴れ舞台。
何ヶ月も前から準備を始め、楽しみにしていた結婚式。

予定していたよりも人数を減らしての実施?
時間を短縮しての実施?
どうにか実施できる方法を考えましたが、やっぱり満足のいくような実施はできない、、、緊急事態宣言が発令されるよりも前の3月末、泣く泣く結婚式の延期を決断しました。
 
たとえ中止ではなく延期であったとしても、なぜ私たちが、、そんなことを思わざるを得ないとても辛い決断でした。
 


しかし!!!
悲しいことばかりではありませんでした。

卒業式当日、不満を漏らす人は誰もいませんでした。
多くの在校生が見送りに駆けつけてくれたり、東京からバルーンアーティストの方が駆けつけて作品を作ってくださったり、先生方も総出で会場をセッティングしたりと、本当にすばらしい卒業式となりました。
当初は各教室で、ということが決まっていましたが、多くの先生方の頑張りにより、大教室ではありましたが、71期生全員が一堂に会して卒業式を行うことができました。
どうなるかと思った卒業式でしたが、みんなが力を合わせ、できる範囲で最大限の努力をしてくださった結果、例年とは少し違った形にはなりましたが、人の暖かさを感じる、私にとっても忘れられない大切な1日になりました。
 

担任をしていた3年E組。無事34人全員で卒業式を迎えることができました!
担任をしていた3年E組。無事34人全員で卒業式を迎えることができました!
担任をしていたクラスの生徒から、花束や歌などのステキなサプライズをしてもらいました!
担任をしていたクラスの生徒から、花束や歌などのステキなサプライズをしてもらいました!
多くの先生方が夜遅くまでかかって飾りつけをしてくださいました!
多くの先生方が夜遅くまでかかって飾りつけをしてくださいました!

 
そして、結婚式の予定日であった5月4日。
緊急事態宣言真っ只中、「延期という決断は間違ってなかったね」なんて、自分たちに言い聞かせていた時、私の両親が結婚記念のささやかなお祝いとして、ケーキとお花を用意してくれました!
まさか、こんなサプライズを企画してくれていると思ってもみなかった私たちは、とても驚いたと同時に、すごく嬉しく、心温まる出来事でした。
高校卒業と同時に親元を離れ8年目になりますが、改めて親の温かさを実感したとともに、あたりまえのように感じていた親からの愛というもののありがたみを感じるステキな1日となりました。

さすがに名前は隠しておきますね☆一緒にもらったミニバラの鉢植えは家で大切に育てています!
さすがに名前は隠しておきますね☆一緒にもらったミニバラの鉢植えは家で大切に育てています!
結婚式に来てくれたゲストに渡す予定だったプチギフトたち。こんなのももうすでに用意してしまっていました、、私たちがおいしくいただきます、、
結婚式に来てくれたゲストに渡す予定だったプチギフトたち。こんなのももうすでに用意してしまっていました、、私たちがおいしくいただきます、、

 
みなさんの中にも、コロナウイルスの影響でたくさん悲しい思いをした人がいると思います。
 
でもその中で、「あたりまえ」ということの幸せを実感し、小さなことですごく嬉しい気持ちになったり、普段は気づかなかったようなことにも目を向けたりすることができたのではないでしょうか。
「あたりまえ」と考えていたことが、突然「あたりまえ」ではなくなってしまったのが今回のコロナウイルス。
そんな今だからこそ、学校に通い、友達と会い、笑って話せる日々をより一層幸せに感じられるのではないでしょうか。
また、さまざまな辛い思いをしている中でも、「少しでも幸せに」と支えてくれる周りの人の優しさを感じられるのではないでしょうか。
 
学校に通えること、友達と何でもないことで笑い合えること、おいしいご飯が食べられること、「普通」の生活ができること。
これからも身の回りにあるあたりまえを大切にし、しっかりと前を向いて歩いていきましょう!



高校生になると、自分一人でできることが格段に増えます。
私にとっても高校3年間という時間は、今でも昨日のことのように思い出すくらい大切な日々です。
世の中には、若いときにしか挑戦できないことがたくさんあります!
自分のやりたいことは何か。自分で考えて、行動して、たくさんの経験をして欲しいです!
 
これから高校生活が始まる人、残りの日数の方が少なくなっている人、それぞれが一度しかない高校生活を謳歌してください!
 
今私たちは来年の結婚式に向けての準備、そして8月に生まれてくる予定の赤ちゃんを迎え入れる準備を始めています。
現在私は産休をもらっているので、滝井高校のみなさんに直接お会いすることはできませんが、このホームページでのみなさんの様子に元気をもらいながら、私も出産・子育てを頑張ります!
 
お休みが終わった後、滝井高校のみなさんに会えることを楽しみにしています!!