滝井通信

始業式!

2020.06.01

待ちに待った6月1日(月)、学校再開の日を迎えました。
生徒の皆さんは、通勤ラッシュを避けて2時間目の時間に登校しました。先生方は、1時間目の時間を使って教室の消毒作業をして、生徒の皆さんを迎える準備を整えました。
例年であれば、全員が体育館に勢揃いして始業式を行いますが、コロナウィルス感染症対策として、各クラスで放送を通じての式典となりました。教頭先生の進行で、挨拶・校歌(歌わずに聴きました)・校長先生のお話と続きました。以下が、校長先生のお話です。

松下校長先生が、マイクを通して生徒の皆さんにお話ししました。
松下校長先生が、マイクを通して生徒の皆さんにお話ししました。

みなさん、おはようございます。校長の松下です。みなさん、長い長い休校期間がやっと終わりました。今日から新年度のスタートです。休校は3月2日から始まりました。その間、登校日もありましたが、2年生・3年生のみなさんはほぼ丸3か月の間の休校、1年生のみなさんは入学式も中止となり、入学以来、まだ一度も授業を受けられていない状態です。本来なら、すでに新年度を迎え、勉強に部活動、そして様々な行事などで楽しい高校生活を送っていたはずが、外出自粛が呼び掛けられる中、みなさんとても不安で重苦しい毎日を過ごしていたことでしょう。しかし、ようやく学校が再開できます。みなさんもホッとしていることと思います。私も先生方も本当に嬉しいです。まだまだ新型コロナウィルス感染拡大の心配は消えず、しばらくは色々と制約も残る日々を送らねばなりませんが、自分自身が出来ること、やらなければならないことをしっかりとやり、われわれの力で、日本国民全員の力で、この困難を乗り越えていけるよう頑張っていきましょう。

スピーカーから聞こえてくる話に真剣に耳を傾けました。
スピーカーから聞こえてくる話に真剣に耳を傾けました。

今日はひとつ、心理学の話をします。みなさんの中には将来、心理学を勉強したいと思っている人もいると思いますが、みなさん「正常性バイアス」って聞いたことありますか?人は予期しない事態や思いがけない状況になった時に、「そんなことはありえない」とか「自分には関係ない」「自分だけは大丈夫」といった先入観や思い込みが働きます。人間にはストレスが起きることを避けるために自然と脳が働き、心の安定を保つ作用が備わっています。例えば、みなさんがテレビでニュースを見ていたとして、台風や地震で被害が出たといったニュースや事件のニュースを見ても、「へぇ~大変そうやな」とか「かわいそうやな」とか思うだけで、どこか人ごとではありませんか?また、学校で非常ベルが鳴ったとして、多くの人が「誰かが押し間違えたか、いたずらだろう」と思うのではないでしょうか?これが、「正常性バイアス」です。今回の新型コロナウィルスの報道についても、みなさんは最初、自分には関係ない、自分の身の周りには起きないことだと思って見ていたことと思います。世の中の大半の人がそうでした。みなさんもご存知の通り、それがここまで感染を拡大させた大きな原因になっています。みなさんも途中からはこの「正常性バイアス」もはずれ、本当に心配になったと思います。自分のこととして、色々と考えたことと思います。今回の感染拡大、そして休校という事態は誠に不幸な出来事ではありますが、ある意味、みなさんにとっては通常であれば経験できなかったことでもあります。この休校期間中に考えたことや経験を今後のみなさんの人生にぜひ活かしていって欲しいと思います。

 さて、学校は再開しましたが、休校期間が3か月にも及んだことから、みなさんの勉強面や授業日程、そして学校行事などについては、当初の予定から見直しをして対応していかざるをえないこともあります。みなさん、そして各ご家庭でも心配や不安に思われていると思いますが、学校の方からきっちりとご案内していきますので、よく聞いてもらうようにお願いします。もし心配なことや質問したいことなどがあれば、遠慮なく担任の先生に言ってください。

 それでは、みなさん、長い間待ち望んだ新学年のスタートです。みなさん、それぞれの目標に向かってぜひ頑張っていきましょう。私の話は以上です。どうもありがとうございました。

いつもと違う状況ですが、令和2年度が無事スタートしました。コロナウィルス感染症対策を十分に行いながら、例年より短くても充実した学校生活を送ることができるように、生徒、教職員が一体となって頑張ります!