滝井の人

矢田 有華

2020.05.18

 1年、国際科の矢田です。先週から、各学年週1回の登校が始まり、久しぶりに元気なみなさんの顔を見ることができ、とても嬉しく思っています。でも、まだ気を緩めてはいけません。もう少しの間STAY HOMEで頑張りましょう。
 登校日の日に、大阪府から臨時休校に協力してもらっているみなさんに図書カード2000円分が配布されました。滝井高校では、BOOK TALKと言って、自分が読んだおすすめの本を紹介するポスターを作成し、クラスで発表するという行事があります。私もこの外出自粛生活中、本を読む機会が多くなりました。どこにも行くことができない今だからこそ、本の中の世界で旅をすることは長引く外出自粛生活の中でのひとつの楽しみになっています。そこで、今日は私のBOOK TALKということで、一冊の本を紹介したいと思います。
 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」というタイトルの本です。タイトルの意味は本を読めばわかるようになります。ブレイディみかこさんというアイルランド人の男性と結婚し、一人の息子さんがいる日本人女性が著者です。舞台は英国のブライトンという町で、著者の中学生の息子さんとの生活が描かれたノンフィクションです。息子さんの中学校での出来事を通して、格差社会、ジェンダー、人種差別などの社会問題に気づかされ、多様性とは?アイデンティティとは?と考えさせられる作品です。私がこの本の中で一番印象に残っているのが、sympathyとempathyという語の意味の違いが書かれている箇所です。気になる人は是非読んでみて、その違いを考えてみてください。グローバル社会に生きるみなさんに、お薦めしたい一冊です。

私が作成したBOOK TALKポスターです。
私が作成したBOOK TALKポスターです。