滝井通信

在校生のみなさんへ(休校期間の延長にあたって)

2020.05.06

 在校生のみなさん、こんにちは。本日はみなさんに残念なお知らせをしなければならなくなりました。3月から続いている休校措置ですが、本日、5月末までさらに延長することといたしました。休校が解除され、心新たに新学期がスタートできることを心待ちにしていたみなさんやわれわれ教職員一同も、本当に残念でつらいことではありますが、私たちの健康と生命を守るために今は必要な対応です。みなさんも一人ひとりがそのことをしっかりと認識して受けとめてもらえたらと思います。なお、今回の休校措置の延長にあたっては、国や大阪府の方針に沿い、本校でも来週以降に週一回の登校日を設定します。みなさんの健康状態や家庭学習状況の確認などを目的とするものですが、詳しくは学校から別に出しています案内通知を見てください。
 
しかし、週一回の登校日が設定されるとはいえ、休校は5月末まで続きます。「また一か月、ずっと家にいないといけないの。もう、うんざり!」 みなさんの中にはこう思っている人が多いのではないかと思います。本当にその通りです。しかし、今の事態は私たちの自助努力だけでは解決できないものですから、ある意味、ジタバタしても仕方がないと考えて、心落ち着かせることが大事です。そしていつかは、必ず終息して夜明けがきます。このような状態の中でも、みなさんにはぜひ気持ち(マインド)を前向きに持っていてもらいたいと思います。
 
それでは、自宅待機がまだしばらく続く中、みなさんは何をすべきでしょうか。みなさんの目の前で今起きていることは、間違いなく将来歴史の教科書に載るような異常事態です。めったに起きることではありません。そういう意味では、学校に登校できず自宅にこもっている今の時期は、「人生でもめったにないチャンス」でもあります。あたり前ですが、学校が始まってしまえば時間的にも、精神的な余裕面でも二度と同じような状態は訪れないでしょう。今がチャンスです。では、そのチャンスに何をすべきか。私のおすすめは何と言っても読書です。本を読むのに今ほど良い環境はありません。普段は本を読む習慣があまりない人もいると思いますが、まずは自分が興味ある分野の本で構いませんし、何を読んでいいか分からない人は、ウェブ上でもおすすめの本がたくさん紹介されています。これは!と思った本をまずは一冊読んでみて下さい。あなたの心に響く運命の本と出会えるかもしれませんよ。もう一つは、自分次第でいくらでも出来る“頭”の体操でしょうか。今は「やりたくてもできない」ということが続く日々ですが、そんな時だからこそ、自分がやりたいことって何なのか、自分ができることって何なのかを、今のうちによく考えてみるといいと思います。いざ、学校生活がスタートする時に向けて、あらためて、自分に向き合ってみるのには絶好の機会です。休校や自宅待機が続き、貴重な時間が奪われていくのはまったくもって不本意ですが、みなさんがここでどう過ごし、何を得るか。それがみなさんの今後の人生に大きな影響を及ぼすかもしれません。ぜひ未来志向で今をチャンスにしてほしいと思います。
 
先日、インターハイの中止が発表されました。地区予選やその後の本選に向けて練習を重ねてきた運動部のみなさん、特に3年生のみなさんの悔しさが幾ばくかと思うと言葉もありません。また文化部のみなさんも、色々な大会や発表会、展示会などが中止になり、つらい思いをされていることと思います。しかし、みなさんのこれまでの努力と経験は決して無駄にはなりません。また、部活動を通してみなさんは大きく成長できたはずです。しばらくは気持ちを持ち直すことは難しいかもしれませんが、悔しい思いをした分、「ただでは起きない」との気概を持って欲しいと思います。この悔しい経験をバネにして次のステージに強く進んでいってもらいたいです。
 
さて、休校期間が明けるまでの間ですが、これまでの連絡体制を継続します。登校日以外にも担任の先生から定期的に連絡をしますし、学年ごとの問い合わせ用メールアドレスも引き続き利用していただけます。何か心配ごとや不安なことがあれば遠慮することなく何でも相談してください。またさらに1ヶ月近く、休校期間が延長されるのは大変残念ですが、6月よりみなさんと元気に新学期がスタートできることを楽しみにしています。くれぐれも健康には気をつけて、休校期間を乗り切りましょう。

令和256
大阪国際滝井高等学校
校長  松下 寛伸