滝井通信

新入生のみなさんへ

2020.04.07

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
 また、保護者の皆様、ご息女のご入学誠におめでとうございます。お喜びもひとしおのことと、心からお祝い申し上げます。教職員一同、皆さんの入学を心より祝福し、歓迎申し上げます。
 本来であれば、入学式でみなさんのお顔を見ながら直接お祝いを述べるべきではありますが、しかし今年は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、大変残念ながら入学式を中止することにいたしました。入学式を中止せざるを得なかったことを、私をはじめ、すべての教職員が大変残念に思っております。もちろん、みなさんや保護者の皆様の無念さは私たちの何倍にもなろうと推察しております。現在の情勢を鑑み、なにとどご理解いただきたくお願いいたします。
 本来であれば直接お話ししたかったところではありますが、私からのお祝いの言葉を述べさせていただきます。
 本校は昭和4年の設立から数えて昨年創立90周年を迎えました。本校の教育理念は建学の精神である「全人教育」を基礎として、礼節を重んじ世界に通じる心豊かな人間を育成することにあります。私たちはこの教育理念を「凛とした美しい人づくり」と表現しています。豊かな人間性と高い品性を養うとともに、人を敬う思いやりの心を身に付け、そして社会に貢献できる女性の育成を目指しています。保護者の皆様にはぜひ本校の教育方針をご理解いただき、ご家庭におかれましてもご協力をよろしくお願いいたします。
 さて新入生のみなさん、みなさんが高校生活をスタートするにあたり、大切なことを三つ申し上げます。
 まず一つ目は何事にも好奇心旺盛に興味を持とう、ということです。
 みなさんの趣味は何ですか?今、一番関心があることは何ですか?みなさんそれぞれだと思います。みなさんはこれから新しい出会いや経験を多くすることでしょう。今まで知らなかったことや聞いたこともないことに出くわします。また世の中も常に変化しています。そうした時に、「えっ、それって何?どういうこと?」「へぇ~、そんなこともあるんだ」と関心を寄せることが大事です。そうすることで感性が磨かれ、色々なことを自分で考え判断していける能力が身に付いていきます。今の自分にとどまっていてはつまりません。「それって何?」の精神でいきましょう!
 二つ目はみなさんがこれはと思ったことは、まずはやってみよう、ということです。
人は何事も経験からしか学べません。多くのことを経験すればするほど人は成長し人生も豊かになります。すべてうまくはいかないでしょう。しかし、うまくいけば大きな喜びが、そうでなかったとしても、その過程での努力やうまくいかなかったその経験自体も新しい学びになるのです。みなさんが「これ面白そうだな」「やってみようかな、どうしようかな」と思ったことはチャレンジしてみましょう。「まあ、いいか、、」と行動しなければ何も起きません。行動すれば新しい自分になれます。「まずはやってみよう」の精神でいきましょう!
 三つ目は挨拶についてです。みなさんは滝井高校に入学し、新しい友だちや先生方と出会います。これからも色々な人との出会いがあるでしょう。人は他の人と交流することなしには生きていけません。その上で大事なことは自分の考えや思いを伝え、また相手のことも理解すること、つまりコミュニケーションです。みなさんの中に「人と話すのは苦手だな」「私は人見知りだから、、」という人はいませんか?おそらくそういう人もいると思います。でもコミュニケーションを難しく考える必要はありません。コミュニケーションで一番難しいのはとっかかりの部分、つまり初めて会う人、あまりよく知らない人に最初に話しかける時です。そうした時にぜひ意識して欲しいのが挨拶です。皆さんはろくに挨拶もしたことがない人と気軽に話せますか?挨拶はコミュニケーションの第一歩です。挨拶が自然にできる人、毎日挨拶をする人とは自然と話をするようになります。そして挨拶の中でも一番大事なのは朝の挨拶、つまり「おはよう」の挨拶です。友だちや先生方とまず会うのは皆さんが学校に登校してくる朝ですね。朝、最初に会った時に「おはよう」「おはようございます」の挨拶をすれば、そのあとはすっと話ができるようになります。「おはよう」の挨拶は魔法の言葉です。みなさんとこれから毎日、「おはよう」の挨拶ができることを楽しみにしています!
 結びにあたり、私たち教職員一同はお預かりいたしましたご息女お一人お一人の夢の実現に向け、保護者の皆様と十分なコミュニケーションを取らせていただきながら全力を尽くして教育に取り組んでいく覚悟でございます。各ご家庭におかれましても、本校の教育方針にご理解を賜り、温かいご支援とご協力を頂きますようお願い申し上げます。
 新入生のみなさん、これから滝井高校での新たな生活が始まります。みなさんが持っている可能性は無限大です。今の気持ちを忘れずに、明るく元気にこれからの高校生活を送っていきましょう。

令和2年4月7日
大阪国際滝井高等学校
校長  松下 寛伸