Dear my love, Columns
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Osaka International
Takii high school
2020.09.18

お彼岸

 9月22日は秋分の日です。「祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ」日として国民の祝日と定められていていますが、お彼岸(ひがん)の中日(ちゅうにち)でもあります。
 
「彼岸」とは、仏教の世界で向こう岸の世界(ご先祖様がいる世界)という意味で、私たちが暮らすこの世
「此岸(しがん)」に対するよび方です。
「彼岸」は西に位置し、「此岸」は、東に位置するとされています。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から登り、真西に沈むので彼岸と此岸が最も通じやすい日になると考えられ、春分・秋分の日を挟んだ前後3日の計7日間を『お彼岸』といい、この時期に先祖供養をするようになりました。
 
 お彼岸の期間には,お墓参りをし、供花やお供えをして亡くなった方を偲びます。お墓には果物や菓子などのほか、精進料理などをおそなえします。そして、生まれてきたことを感謝し、最近の出来事などをたくさんお話してご先祖様を偲びます。
 
 お彼岸の食べ物といえば、「ぼたもち」と「おはぎ」を思いだされますが、この二つの違いがわかりますか?
  春のお彼岸の頃には「牡丹(ぼたん)」の花が咲き、秋のお彼岸の頃には「萩(はぎ)」の花が咲くことに由来しています。つまり「牡丹餅(ぼたもち)」と「お萩(おはぎ)」は、同じ食べ物で、季節が違うため、呼び分けるようになりました。
 
 「ぼたもち」や「おはぎ」のあんこに使われる“あずき”は、古くから悪いものを追い払う効果があると言われています。秋は食物の収穫の季節です。“あずき”を使ったものを食べたり、ご先祖様に感謝することは、自然への感謝や祈りとも深く結びついています。
 日本人は昔から、自然を暮らしの中にうまく取り入れ、季節の花や食べ物を意識しながらご先祖様の供養を行ってきました。このような日本で受け継がれてきた風習をずっと変わらず残していきたいものです。




 

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